建築実例
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家族構成ご夫婦
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所在地犬山市
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延床面積84.45㎡ (約25.54坪)
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UA値0.34 W/㎡・K : 付加断熱後
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C値0.3㎠/㎡
穏やかな日常を営む家
計画地は閑静な住宅地で南側の前面道路も広く、広がりを感じる場所です。
そのような環境の中で隣家や道路からの視線を気にすることなく生活したいご要望がありました。
その解決策としてリビングと庭の間に庭を中庭を設け、その中庭を視線を遮る壁で囲う計画としています。
その庭は夜空を眺める庭になり、アプローチの一部になり、また決して広くないLDKに視覚的な広がりを与える装置としても機能しています。
建物外観は閑静な住宅街に以前からそこにあったような佇まいを意識してデザインされています。
LDKはコンパクトではありますが、庭への連続感、空を眺める吹き抜けの開放感で窮屈に感じる事が無いように計画しています。
家事の中でも工程の多い洗濯動線が楽にしたいとのご要望から、洗う→干す→畳む→仕舞う、の動線が最短になるように計画しています。
個室は主寝室だけを最初に設け、将来の家族構成に合わせて柔軟に対応できるように考えました。
そこで生まれたフリースペース(将来子供室x2室)は、しばらくの間セカンドリビングとして活用していただくことをイメージしています。
このような穏やかな環境で、外部から守られた空間で穏やかな日常が営まれることを切に願っています。
建築家/稲沢 謙吾(Kengo Inazawa)
1969 石川県生まれ
1989 東京都立品川高等技術専門校 建築設計科 卒業
1989-2000 株式会社古平真建築研究所
2001 椙設計室一級建築士事務所設立
玄関から直接LDKにつながる「オモテ動線」と、玄関からシューズクローゼット、洗面台や浴室へつながる「ウラ動線」の2WAY動線があるプラン。
家族が帰宅した時は、そのままウラ動線に。靴を脱いでバックヤードで荷物を下して上着を脱いだり。急な来客の時は、オモテ動線からLDKに直接アクセスできるので、プライべートスペースが見えないのも利点です。
リビングからの眺め。
庭が室内の一部のように感じられ、室内の空間が、屋外へ広がって感じられるようになります。
中庭に面した開放的な窓からは、イロハモミジの春の新緑、夏の木漏れ日、秋の紅葉、冬の枝振り、季節の移り変わりを感じながら暮らせる家となりました。
中庭をぐるりと囲んだ塀と植栽によって、プライバシーをしっかりと確保。外部からの視線を気にすることなく、ゆったりとくつろぐことができます。
庭にあるきれいな花や美しい紅葉で彩られる木の名前を知れば、植物をより身近な存在に感じられ、暮らしが豊かに彩られます。