建築実例
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家族構成ご夫婦
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所在地一宮市
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延床面積90.26㎡ (約27坪)
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UA値0.40W/㎡・K
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C値0.3㎠/㎡
“パブリックスペース”と“プライベートスペース”が調和する平屋の暮らし
ご夫婦が思い描く理想の家は、家族が心地よく暮らせる広々とした空間で、将来にわたって家族や友人が集まり、楽しい時間を共有できる住まいでした。
家族関係を良好に保つには、一緒に楽しむ時間と個人の時間のバランスが大切です。庭でのフットサルやBBQ、リビングやダイニングでくつろぐ家族の時間は絆を深めます。その一方で、趣味を楽しんだり仕事に専念するスペースでそれぞれを尊重する時間を持つことも大切です。
このお住まいは、家族が自然に集まりやすいリビングやダイニングを家の中心に配置しつつ、個々のプライベート空間を配慮してプランニングされています。家族で過ごす時間を大切にしながら、それぞれが心地よく過ごせる生活を実現しました。
ひらいてとじてきりとる
広い庭がとることができる敷地で、庭の見え方に変化をあたえた。
駐車場からのアプローチを『迎える庭』とし、玄関までのアプローチを地域に開いた開放的な見え方のする場所とした。
内部からは大きく開くダイニングの庭と窓で庭を切り取るリビングの庭とし、関わり方に変化をあたえ、さまざまな場所で違った景色の庭を楽しむことができる、ひらいてとじてきりとる家。
条件に真摯に向き合い、大切な物事を過不足なく組み立てることで、住まい手の想いと心を満たしいつまでも美しく在り続ける住宅を目指しています。
建築家/三浦 直樹(Naoki Miura)
1982 滋賀県生まれ
2005 京都造形芸術大学芸術学部環境デザイン学科卒業
2005-2013 横内敏人建築設計事務所
2013 三浦直樹建築設計事務所
横長で単調になりがちな平屋の外観デザイン。
家全体の形を、アルファベットのLの形にした"L字型住宅"にすることで、外観にリズムが生まれたデザイン性のある平屋。
袖壁により道路からの視線を遮りながら、大きな窓から外の景色を楽しむことができます。
ピットリビングで家族が自然に集まる開放的な空間。
この住まいには、27坪という実際の面積よりも広く感じるための仕掛けがあります。それがダウンフロアの採用です。ダウンフロアは広く感じさせるだけではなく、リビングを低くすることにより生まれた階段はソファの代わりにもなり、自然と人が集まることのできる居心地良さを演出してくれます。
天井高を上げることよりも空間的なメリットが多く、ご友人を招かれることもあるご家族にぴったりのリビングになりました。
キッチンは事前に綿密な計画を立て、家事が楽になる動線とレイアウトで設置。グレートーンのインテリアで、生活感が現れない空間を実現しました。
背面の収納には扉をつけ、見せない工夫をしておくことで片付けも楽になります。
キッチン横のスペースに設けたスタディスペース。料理や片付けをしながら子どもの勉強を見守れます。
横長のデスクなので一緒に本を読んだり仕事をしたり、それぞれが好きな場所で好きなことに没頭できるプランです。
リビングやダイニングなどパブリックスペースから、寝室や子ども部屋などのプライベートスペースへゆるやかにつなげます。
造作の洗面化粧台はメイクスペースも備えています。シンク下やサイドに収納スペースがたっぷり確保されているため、洗面台の上はいつも整理整頓できた状態をキープできます。
ワークスペースは、カウンター上部の壁面に大型の収納スペースを確保する目的で、足元の床を掘り込んでいます。
床を椅子にする柔軟な発想により、チェアを置くことなく、大容量の収納スペースを生み出しています。
将来、2部屋に分けることを想定した子ども部屋。高い位置にある窓で明るく気持ちのいい空間に。