建築実例
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家族構成夫婦+子供1人
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所在地一宮市
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延床面積85.29㎡
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UA値0.5W/㎡K
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C値0.3㎠/㎡
敷地は2面が道路に面した南北に長い形状をしていました。50坪に満たないその土地に、クライアントから最初にあがった要望は、平屋かあるいはそれに準ずる形態の家でした。
プライバシーに配慮しながら、いかに豊かな内部空間を確保できるか?
それを解くための鍵もまた、クライアントから要望としてあがった「縁側」にありました。
縁側は四季を持つ日本の風土において、夏の日差しを遮り、冬の日射を確保し、快適な室内環境を実現することができます。
また内外をつなぐ中間領域として機能することで、この敷地の中で大きな開口部を設けることが可能になり、外部を取り組んだ明るく開放的な内部空間を実現しています。
これから続いていく暮らしの中で、縁側が家族の憩いの場となる一方で、今はなくなりつつある「ご近所付き合い」を、無理なく可能にしてくれるような、外部に開かれた住宅となることを願っています。
建物の中と外の境目にゆとりのスペースとして、縁側(濡縁)を設けました。
リビングに面して縁側を設けることで、家の中にいながらにして外の景色や空気感を楽しめるだけでなく、夏には直射日光が入るのを防ぎ、冬には暖かな日だまりをつくります。
夏の暑さや冬の寒さをコントロールすることで、1年を通して室内を快適に保つことができます。
外光や風を多く取り込める、大きなサイズの掃き出し窓を設置。
キッチンからは、リビングダイニングや和室はもちろん、庭で遊ぶ子どもの様子も見えて安心です。
玄関脇に設置した大きな収納スペース。
靴以外に、折り畳み自転車2台やコート、掃除道具などを収納するために土間収納を設けました。
土間収納は玄関から入って靴を脱がずに物を出し入れできるため、外で使うことが多いアウトドア用品、DIY用品、よく着用するコートや帽子などの収納に便利です。
雨の日には傘やレインコート、濡れた上着などを一時的に干す場としても使えます。
2階部分には子供部屋だけを作り、リビングや水回り設備、夫婦の寝室はすべて1階にすることで、基本的な生活を1階のみで完結させた、平屋みたいな二階建て住宅を実現しました。
このような間取りにすることで、年齢を重ねて階段をのぼるのが辛くなった時は1階のみで生活を済ませられますし、子供が独立した後は2階を収納スペースにすることができます。