コラム
マーベックス社の快適住宅研究館について
東大阪市にあるマーベックス社の研究開発施設へ、弊社スタッフが視察へ行ってまいりました。
その施設では、河合工務店で標準採用している24時間熱交換型換気システム「澄家 sumika(マーベックス社)」と床下エアコンを組み合わせた全館空調システムについて研究・開発されているとのことで興味津々でした!
換気システム「澄家sumika」の特徴
- 外からの空気を取り入れる「給気」と室内の空気を外に排出する「排気」を換気扇にて行う第一種換気システム
- 第三種換気と比べて計画的に換気でき、室内の快適な温度を保ちながら、きれいな空気を維持
- 高気密・高断熱住宅で、基礎断熱されている床下に設置する換気システム
「快適住宅研究館」は、外観は一般的な住宅の建物ですが、その内部では室内温度や仕様電力が細かく計測されており、高断熱高気密の住居に適した空調システムを開発しています。
視察では、床下エアコンで作られた冷気と暖気を効率的に各部屋に送るのに必要な建物性能や風量、温度センサーの位置など、気を付けなければならないポイントを解説していただけました。
快適空間をつくる全館空調の仕組み
視察した日は梅雨の晴れ間で、気温が高くムシムシした天気でしたが、研究所内は25℃に調整され、熱くもなく寒くもなく過ごしやすかったです。
マーベックス社が考える快適空間の温度基準は、夏期25~27度、冬期20~22度だそうです。
その環境を作るには、外から取り入れた空気をsumikaの熱交換器で熱回収し、床下エアコンで作った冷気・暖気と一緒に床下空間へ。その混ざり合った空気を送風ファンで室内に送ることで、快適温度の空気を循環させ、住まい全体の温度・湿度が調整するというものでした。
床下エアコンはすべての季節を通して24時間連続運転が必須だそうです。
エアコンは電源を入れた時に特に消費電力が大きくなるため、こまめにスイッチのオンオフを繰り返すのであれば連続運転した方が電気代は安くなり、電源オフの間隔をあけた場合と比べても電気代の差はわずか。それならば、スイッチのオンオフを気にせず、ずっと快適に暮らせるエアコン常時稼働が良さそうです。
ちなみに、研究所の電気代は、真冬でも12000円~13000円程度とのことでした。
空調システムのメンテナンスを簡単に!
換気システムや床下エアコンを使って空気の質を維持するには「定期的なメンテナンス」が大切で、床下エアコンは月に1~2回、掃除機でフィルター掃除が必要とのことでした。
住宅の性能が高ければエアコンをより少ないエネルギーで運転させることができますが、24時間連続運転で稼働時間は長くなるため、フィルターの掃除頻度は今までより増えることになります。
こまめにエアコン清掃は快適な空間ときれいな空気の維持につながるため、研究所の換気システムと床下エアコンは椅子や脚立を使わず、簡単にメンテナンス作業ができるように考えられていました。
イニシャルコストとランニングコストは抑えるには?
研究所の床下エアコンには、一般的に流通している壁掛けエアコンが採用されていました。
エアコンの平均寿命は約13年ですので、住まいに住み続ける間に買い替えが必要になるタイミングはやってきます。
全館空調の機器は天井に埋め込まれていることが多く、交換の場合は天井をはがしたり、ダクトを交換したりと大掛かりな工事が必要になりますが、市販のエアコンを住まいの空調に採用すれば、買い替え時も最小限の費用と工事で交換が可能です。
河合工務店は、家の設備は将来を想定して、年を経ても更新しやすくメンテナンスしやすい物を選ぶことが重要だと考えていますので、マーベックス社の全館空調システムで一般的なエアコンを採用されていたのは理にかなっていると思いました。
まとめ
快適住宅研究館では、換気システムの澄家(sumika)と床下エアコンを併用する事で、
・室内をきれい空気環境に保つ
・定期的なメンテナンスを簡単に
・イニシャルコストとランニングコストは抑える
という点が無駄なく効率的に考えられていました。
今回の視察では、マーベックス社の取り組みや過去事例について貴重なお話を伺うだけでなく、小屋裏エアコンや床下エアコンの室外機の位置など、気になっていたことについても意見をいただくことができました。
マーベックス社の皆様、ありがとうございました!
河合工務店の家は、断熱・気密性能を十分に確保して、できるだけ少ないエネルギーで冷暖房できるように計画。家の中をエアコン2台で快適にすることを目指しています。
床下から冷気・暖気を室内に送るファンで、家全体の温度差を小さくし、快適な暮らしを実現するマーベックス社の全館空調システムに興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。
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