コラム
家の中で快適に過ごす!花粉症に強い住まいづくり
花粉の飛散量が増える春は、家の中にいても花粉が気になります。お家で快適に過ごすための花粉対策は大きく分けて2つ、「【1】家の中に花粉を入れないこと」と「【2】入り込んでしまった花粉を取り除くこと」です。
花粉症シーズンを乗りきるために、日々の生活の中でできる花粉対策と花粉症に強い住まいづくりについてご紹介します。
【1】外から入ってくる花粉をシャットアウト
花粉が家の中に入ってくる主な原因は、「部屋の換気」や「衣類・洗濯物への付着」です。
部屋の換気でできる対策
花粉飛散シーズンでも部屋の換気は必要です。換気によって汚れた空気を追い出し、きれいな空気を取り入れることで、人も住まいも健康的に暮らせます。
花粉シーズンに窓を開けて換気する場合は、花粉の飛散が多い昼前後と夕方を避け、朝や夜に行うようにすると効果的です。窓は細めに開け、網戸やレースのカーテンを通して風を入れることで花粉の侵入を減らせます。
窓を開けることなく、家中の空気を換気するには、24時間換気システムを稼働させれば可能です。(2003年の建築基準法改正によって、現在新築される家には24時間換気システムを導入することが義務化されました。)
住宅に使われる換気システムは、「第1種換気」「第3種換気」の2種類があり、採用する換気システムによって花粉対策の効果が変わります。
「第1種換気」システムは給気と排気を機械で制御し、住居全体を計画的に換気します。
屋外給気口に「高性能花粉フィルター」を取り付ければ、室内に入ってしまう前に花粉の99.8%が除去されるため、花粉が含まれない新鮮な空気を室内に取り入れることができます。
屋外給気口に高性能花粉フィルターを装着
「第3種換気」システムは室内の空気を換気扇などの機械を使って強制的に排気する一方、給気は各部屋の壁に取り付けた給気口から自然に行います。室内外の差圧により給気する仕組みなので、給気口のフィルターに高性能なものを使うことができず、花粉を含んだ空気が室内に入ってきてしまいます。
河合工務店では「第1種換気」のマーベックス社「澄家DC sumika」を標準採用しています。
換気システムの詳細はこちら
洗濯物・布団への付着を防ぐ対策
花粉を家に持ち込まないためには、外干しした洗濯物にも注意が必要です。外に干した洗濯物や布団には、たくさんの花粉が付着しているため、そのまま室内に取り込むと花粉も一緒に持ち込んでしまうことになります。また花粉が付着したままの布団の上で寝ると、花粉を吸いながら眠ることになります。
花粉の飛散量が多い日は洗濯物を室内干ししたり、乾燥機を使うなどで対策し、ふとんは布団乾燥機を使って部屋干しすると安心です。
河合工務店では、注文住宅のプランニング時に、ランドリールームや室内物干しスペースを希望される方が増えています。
ランドリールームのある住まい事例
洗面室の洗濯機上にハンガーパイプを設置。「洗う→干す→しまう」の家事導線を確保。
使わないときは天井におさまるホシ姫サマ。使うときだけ、電動で竿を降ろして室内干し。
帰宅時に玄関でできる対策
扉を開けた時に外気とともに入る花粉はもちろん、衣服やカバンなどに付着した花粉などもしっかり玄関でシャットアウトすることが重要です。
春先はまだ乾燥しているため静電気が起こりやすく、衣服に花粉が付着しやすいシーズンです。玄関に入る前に、衣類や髪に付着した花粉をブラシや手で払い落とすことで、室内に入る花粉を最小限に抑えられます。
帰宅したら、まず玄関で帽子やコートなどの上着を脱ぎ、掛けてしまえば室内に花粉を持ち込まなくて済みます。
デザイン性・機能性に優れた造り付けの玄関収納で、扉付きのクローク収納を設置。内部に上着やカバンを掛けるレールやフックが設置されていて、花粉を吸い取るためのハンディ掃除機や洋服ブラシなどの小物を置ける棚があれば、雑多なものをすっきりとまとめられます。
玄関にクローゼットや収納がない場合は、コート掛けやコートハンガーを玄関に置くのがおすすめです。
これで服の表面についた花粉は家の中に入り込みません。
玄関に洗面スペースを設けることもおすすめです。
帰ってきたら玄関で手洗いやうがい、顔についた花粉を洗い流すことができれば、家の中に侵入する花粉はさらに減らせます。
「ただいま手洗い!」玄関近くに洗面スペースを設けた事例
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【2】入り込んでしまった花粉を取り除く
「侵入させない」「持ち込まない」ための対策をくぐり抜けて家に入ってきた花粉は、掃除で除去が基本です。
フローリングの場合、始めから掃除機をかけると排気口からの風で花粉が舞い上がってしまいます。まず絞ったぞうきんや使い捨てのウエットシートで拭き掃除を行い、その後に掃除機をかけることで効率よく花粉を取り除くことができます。
また、空気が乾燥していると花粉が舞いやすくなるため、室内の加湿も大切になります。
床材や壁紙の選び方
室内の床材や壁紙の選び方によっても花粉対策が可能です。
床は凸凹の少ないタイルなどの床材を選ぶことで、掃除の際に花粉を取り除きやすくなります。
壁紙は抗アレル壁紙(アレルギー症状を引き起こす原因となるアレル物質と接触し、その働きを低減する壁紙)を選択することでアレルゲンの働きを抑制・低減することができます。
河合工務店では、お客様のご要望にあわせて様々なクロスや床材をお選びいただけるだけでなく、お客様のライフスタイルや生活動線などを踏まえ、暮らしに寄り添ったプランを建築家とともに提案しています。
まずはお気軽にお問い合わせいただければと思います。