家づくりの知識

2025.01.22

家の断熱性能の役割

パネル工法

断熱性能の役割

断熱性能は、室内と外気の温度差を緩和し、快適な室温を保つための重要な性能です。これにより、冬は暖かく、夏は涼しい環境が実現し、冷暖房費の削減や健康面でのメリットをもたらします。また、地球温暖化の影響が強まる中、省エネ性能を高める断熱は環境負荷軽減にも貢献します。

断熱性能が生活に与える影響

  • 快適性向上: 高断熱住宅では、外気温の影響を受けにくく、常に室温が安定します。これにより、エアコンや暖房に頼りすぎることなく、居住者が一年中快適に過ごせます。
  • 光熱費削減: 断熱性能が高い住宅では、冷暖房の稼働時間が短縮され、年間を通じて光熱費が大幅に抑えられます。
  • 健康への効果: 冬場の室内温度が低いと、ヒートショックや体調不良のリスクが増大しますが、断熱性能が高ければ室温が安定し、健康的な生活が可能になります。
  • 住宅の耐久性向上: 高い断熱性能は結露を防ぎ、柱や壁材の腐食を抑えることで、家全体の寿命を延ばします。

具体例: 断熱性能が高い住宅と低い住宅の比較

ケース1: 高断熱住宅(UA値0.4以下、ZEH基準)

  • 室温: 冬場でも外気温が0℃のときに、室内は20℃を維持。
  • 光熱費: 冬場の暖房費は月額5,000円程度(リビング約20畳)。
  • 健康影響: 室温差が小さく、ヒートショックのリスクがほぼゼロ。
  • 環境効果: CO2排出量が従来住宅の約半分。
  • 資産価値: 高断熱性能は中古住宅市場でも高く評価されやすい。

ケース2: 低断熱住宅(UA値0.8以上)

  • 室温: 外気温が0℃の場合、暖房を使用しても室温は15℃程度。
  • 光熱費: 暖房費は月額15,000円以上。
  • 健康影響: 寝室や浴室との温度差が大きく、ヒートショックのリスクが高まる。
  • 環境効果: エネルギー消費量が多く、CO2排出量が多い。
  • 資産価値: 低断熱住宅は市場での評価が下がりやすい。

断熱性能を高める具体的な方法

  1. 断熱材の選定
    • グラスウール: コストパフォーマンスに優れ、適切な施工で高い断熱効果が得られます。
    • ウレタンフォーム: 発泡系の断熱材で、隙間を埋めやすく高気密・高断熱を実現。
    • セルロースファイバー: 紙を原料とするエコ素材で、断熱性と調湿性が高いのが特徴。
    • 真空断熱材: 非常に高い断熱効果を持つが、コストが高め。
  2. 窓の断熱性能向上
    • 樹脂サッシの採用: 熱伝導率が低く、結露を抑制します。
    • Low-E複層ガラス: 特殊コーティングで断熱性能を向上し、紫外線もカット。
    • トリプルガラス: 二重ガラスよりもさらに断熱性が高い窓。
  3. 屋根・壁・床の断熱強化
    • 屋根断熱: 夏場の熱を効果的に遮断するため、屋根裏に厚い断熱材を配置。
    • 外断熱工法: 壁の外側に断熱材を取り付け、熱橋(外部からの熱の伝わりやすい部分)を抑制。
    • 床断熱: 冬場の底冷えを防ぐため、床下に断熱材を設置。
  4. 施工精度の向上
    • どんなに良い断熱材を使用しても、隙間が多いと効果が半減します。施工の段階で細部まで丁寧に仕上げることが重要です。
    • 気密測定を行い、隙間を最小限に抑える工事が適切に行われているか確認。
  5. パッシブデザインの導入
    • 建物の形状や窓の配置を工夫し、自然エネルギーを最大限に活用。
    • 南向きの大きな窓で冬の太陽光を取り入れ、夏は庇で直射日光を遮る。

断熱性能がもたらす将来のメリット

  • 資産価値の向上: 断熱性能が高い家は、省エネ性能が高いため、将来売却する際も高い評価を受けます。
  • 長期的なコスト削減: 光熱費が抑えられることで、長期間にわたって家計を助けます。
  • 家族の健康維持: 温度差が少ない快適な室内環境は、長寿命の住宅と家族の健康を支えます。
  • 環境への貢献: エネルギー消費量を削減することで、地球温暖化対策に寄与します。

断熱性能と他の性能との関係

断熱性能は、他の住宅性能とも深く関連しています。

  • 気密性能との連携: 高断熱を実現するには、高気密であることが不可欠です。隙間が多いと熱が逃げ、断熱材の効果が減少します。
  • 省エネ性能との相乗効果: 断熱性能を高めることで冷暖房効率が向上し、エネルギー消費を抑えられます。
  • 耐久性能の向上: 結露を防ぐことで、建物の寿命を延ばし、メンテナンス頻度を低減します。

まとめ

断熱性能は、家の快適性、健康、経済性、環境性に大きな影響を与える重要な要素です。高断熱住宅を選ぶことは、日々の暮らしを豊かにするだけでなく、将来の家計や地球環境にも良い影響を及ぼします。断熱性能を高めるための具体策を理解し、自分たちに合った選択をすることが、理想の住まいづくりの鍵となります。設計段階から施工まで、専門家と連携しながら、長く快適に住める家を目指しましょう。

 

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