家づくりの知識

2024.12.06

防犯ガラスについて

防犯ガラスは、目的や性能に応じてさまざまな種類があります。以下に、主要な防犯ガラスの種類とそれぞれの特徴について詳しく説明します。


1. 一般的な防犯ガラス(中間膜タイプ)

  • 構造: 2枚のガラスの間に中間膜(PVBやEVA)を挟んだもの。
  • 特徴: 最も一般的な防犯ガラスで、割れた際にも中間膜がガラスの破片を保持し、飛散を防止します。
  • 防犯性能: バールやハンマーで割るのに時間がかかり、侵入までの時間を大幅に遅らせます。
  • 用途: 住宅の窓や店舗のショーウィンドウなど。

2. 高強度防犯ガラス(厚中間膜タイプ)

  • 構造: 中間膜が通常よりも厚くなっているタイプ。
  • 特徴:
    • 通常の防犯ガラスよりも耐衝撃性が大幅に強化されています。
    • 中間膜の厚みが増すことで、さらに割れにくい。
  • 防犯性能: 空き巣や侵入者が特殊な工具を使用しても、貫通するのに非常に時間がかかります。
  • 用途: 高セキュリティが求められる施設や高級住宅。

3. 合わせガラス型防犯ガラス

  • 構造: ガラスの間に中間膜を挟んだ「合わせガラス」構造。
  • 特徴:
    • 複数層のガラスを重ねることで耐衝撃性を向上。
    • 断熱性や防音性も同時に向上するタイプが多い。
  • 防犯性能: 特にバールやハンマーによる攻撃に強く、飛散しないため安全性も高い。
  • 用途: 店舗の窓、重要施設、病院など。

4. 防音性能付き防犯ガラス

  • 構造: 防犯ガラスに遮音性を付加したもの。
  • 特徴:
    • 中間膜に音を吸収する特殊素材を使用し、防音性能を高めています。
    • 防犯と防音を両立したい場合に最適。
  • 防犯性能: 防音素材が厚みを増すため、防犯性能も通常の防犯ガラス以上。
  • 用途: 在宅ワークが増加している住宅や騒音対策が必要な地域の窓。

5. 断熱性能付き防犯ガラス

  • 構造: 防犯ガラスの中間膜に断熱性能を加えたもの。
  • 特徴:
    • 防犯性能とともに、断熱効果により夏は涼しく冬は暖かい環境を作ります。
    • 窓際の結露防止効果も期待できます。
  • 防犯性能: 一般的な防犯ガラスと同等の性能を持ちながら、室内の快適性も向上。
  • 用途: 省エネを意識した住宅や環境配慮型の建物。

6. 防火性能付き防犯ガラス

  • 構造: 防火ガラスに防犯性能を追加したもの。
  • 特徴:
    • 火災時にも高い耐熱性を持ち、ガラスが割れにくい。
    • 防火と防犯の両方を同時に備えることができます。
  • 防犯性能: 通常の防犯ガラスと同様、衝撃にも強い。
  • 用途: 防火対策が必要な地域や建物(学校や病院などの公共施設)。

7. ワイヤー入り防犯ガラス

  • 構造: ガラス内部に金属ワイヤーが組み込まれたもの。
  • 特徴:
    • 防犯性能と防火性能を兼ね備えています。
    • ガラスが割れてもワイヤーがあるため貫通されにくい。
  • 防犯性能: 割れた場合でも、ワイヤーが侵入を妨げます。
  • 用途: 工場や倉庫、ビルなどの防火・防犯対策。

8. 強化ガラス型防犯ガラス

  • 構造: 強化ガラスに防犯性能を加えたもの。
  • 特徴:
    • 強化ガラス自体の強度が高いため、衝撃にも非常に強い。
    • 割れた際には小さな粒状になるため安全性が高い。
  • 防犯性能: 簡単には割れないが、長時間の攻撃には他のタイプに劣る場合がある。
  • 用途: 軽量化が必要な窓やドア。

9. 多層構造防犯ガラス

  • 構造: 中間膜を複数層使用し、より多層化したタイプ。
  • 特徴:
    • 中間膜やガラスの層を増やすことで、高い耐久性と防犯性能を実現。
    • 外部からの衝撃や破壊行為に対する耐性が最も高い。
  • 防犯性能: 最上級の防犯性能を持ちます。
  • 用途: 銀行、宝石店、博物館など、高度なセキュリティが必要な場所。

10. 防犯フィルム付きガラス

  • 構造: 通常のガラスに防犯フィルムを貼り付けたもの。
  • 特徴:
    • 通常の防犯ガラスより安価に防犯性能を付加。
    • ガラスを交換せずに施工可能。
  • 防犯性能: 一般的な防犯ガラスには劣るが、割れにくさを一定程度向上。
  • 用途: 防犯対策の簡易アップグレードとして使用。

選び方のポイント

  • 防犯性能重視: 高強度防犯ガラスや多層構造防犯ガラスを選ぶ。
  • 断熱・防音も必要: 防音性能付きや断熱性能付き防犯ガラスを選択。
  • 予算を抑えたい: 防犯フィルム付きガラスが適切。
  • 公共施設や防火も重要: 防火性能付きやワイヤー入り防犯ガラスを検討。

防犯ガラスは、種類や目的に応じて選ぶことで、安心で快適な住環境を提供します。他の防犯対策(センサー、鍵強化など)と組み合わせることで、より高い防犯性能を発揮します。

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