家づくりの知識

2024.11.18

頭金の違いによる住宅ローン3,500万円の返済シミュレーション①

年収500万円で土地あり、頭金の違いによる住宅ローン3,500万円の返済シミュレーション

はじめに

家を建てる際、「頭金をどれくらい用意するべきか?」は、住宅ローンを計画する上で重要なポイントです。頭金の有無や金額の違いで、月々の返済額や総返済額が大きく変わります。また、家計への影響や貯蓄の余裕にも関わるため、慎重に検討する必要があります。

本記事では、頭金を「なし」「300万円」「500万円」の3つのケースで比較し、それぞれの返済額や生活のゆとりについて具体例を挙げながら解説します。

基本条件

**借入額**:3,500万円(頭金に応じて減額)
**年収**:500万円
**金利**:1.5%(固定金利)
**返済期間**:35年
**返済方式**:元利均等返済

ケーススタディ:Aさんご家族の現状
家族構成と収入

**夫(会社員)**:年収500万円
**妻(パート)**:年収100万円
**子供2人**:小学生(7歳、10歳)

家計の現状

**月収(手取り)**:約33万円(夫婦合算)
**生活費**:月24万円(住宅費を除く)
**食費:6万円
**光熱費:2万円
** 教育費:4万円
** 保険:1.8万円
** 通信費:2万円
** その他(雑費、レジャー費):8.2万円
**貯蓄額**:400万円

土地と住宅ローンの条件

**土地**:両親から譲渡された60坪(固定資産税:年間6万円)
**借入額**:3,500万円(頭金に応じて減額)
**ボーナス**:年間80万円(夫)
**住宅の延床面積**:30坪(約100㎡)

シミュレーション:頭金の違いによる返済額の比較

1. **頭金なし(フルローン)**

借入額:3,500万円
月々の返済額:約10.6万円
年間返済額:約127万円
総返済額:約4,447万円
返済負担率:**25.4%**

##### メリット
手元資金を全額残せるため、教育費や緊急時の備えに対応しやすい。
頭金が用意できない場合でも家を建てることが可能。

##### デメリット
毎月の返済額が高く、家計のゆとりが少ない。
総返済額が最も高くなる。

2. **頭金300万円を用意**

借入額:3,200万円
月々の返済額:約9.7万円
年間返済額:約116万円
総返済額:約4,068万円
返済負担率:**23.2%**

##### メリット
借入額が減少することで、月々の返済額が約9,000円軽減。
総返済額がフルローンに比べて約379万円減少。
手元資金が100万円残るため、教育費や備えに活用できる。

##### デメリット
フルローンと比較すると手元資金が減り、急な出費に対応しにくい場合がある。
総返済額の削減効果は頭金500万円に比べて少ない。

3. **頭金500万円を用意**

借入額:3,000万円
月々の返済額:約9.1万円
年間返済額:約109万円
総返済額:約3,812万円
返済負担率:**21.8%**

##### メリット
毎月の返済額が約1.5万円軽減され、家計にゆとりが生まれる。
総返済額がフルローンに比べて約635万円減少。
家計に最も優しいプラン。

##### デメリット
手元資金が大幅に減少し、教育費や緊急時の備えが心配になる可能性がある。
貯蓄の減少により、繰り上げ返済などの選択肢が限定される。

プラン別生活シミュレーション

**Aプラン:頭金なし(フルローン)**

月々の返済額:10.6万円
生活費(24万円)+ローン返済額=34.6万円
**赤字**:1.6万円

**Bプラン:頭金300万円**

月々の返済額:9.7万円
生活費(24万円)+ローン返済額=33.7万円
**貯蓄可能額**:0.3万円

**Cプラン:頭金500万円**

月々の返済額:9.1万円
生活費(24万円)+ローン返済額=33.1万円
**貯蓄可能額**:0.9万円

**結果**:頭金の額が多いほど毎月の家計にゆとりが生まれます。ただし、教育費や突発的な支出を考慮する必要があります。

総返済額と生活のゆとりを天秤にかける

**フルローン**:月々の負担が最も重く、総返済額も最大。ただし、手元資金を維持できるため教育費や突発的な支出に対応しやすい。
**頭金300万円**:借入額と手元資金のバランスが良く、毎月の負担が軽減される。
**頭金500万円**:最も総返済額が少なく、家計にゆとりが生まれる。ただし、緊急時に備える貯蓄の減少がリスクとなる。

頭金に応じたおすすめ戦略

1. **フルローンの場合**
ボーナス返済を活用して月々の負担を軽減。
家計の固定費(通信費や光熱費)を見直し、節約。
教育費や緊急時の備えに重点を置く。

2. **頭金300万円の場合**
借入額を抑えつつ、手元資金を維持。
教育費や老後資金の貯蓄を並行して進める。
繰り上げ返済を計画し、総返済額をさらに減少させる。

3. **頭金500万円の場合**
借入額を最小化し、毎月の家計負担を抑える。
緊急時の資金を別途確保しておく。
節約を意識しつつ、余剰資金で将来の資金計画を強化する。

頭金が変わると家計も変わる:リアルな結論

頭金の金額は、総返済額や月々の負担だけでなく、家計の安定性や生活の質にも影響します。

手元資金を重視するならフルローン。
貯蓄と返済額のバランスを取りたいなら頭金300万円。
返済負担を最小化したいなら頭金500万円。

どのプランを選ぶかは、家族のライフスタイルや将来設計に応じて決めるのがベストです。

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