家づくりの知識

2024.10.31

高気密・高断熱住宅が健康に与える影響について

高気密・高断熱住宅が健康に与える影響は、住宅性能が健康維持や生活の質にどれほど大きな影響を及ぼすかを具体的に知りたい方にとって、とても重要なテーマです。特に日本の気候や住宅事情においては、外気との適切な遮断や室内環境のコントロールが、家族の健康状態に直接関わるため、関心が高まっています。

以下、具体例を挙げながら、どのような健康効果が期待できるか詳しく説明します。

 1. 室内温度が安定することによる健康効果

高気密・高断熱住宅の最大の特徴は、外気温の影響を受けにくく、室内温度が安定しやすいことです。たとえば、冬場でも室温を18~20度前後に保つことが可能で、急激な温度変化が少なくなります。この温度安定性が、健康に大きな影響をもたらす理由の一つです。

具体例

日本の冬の寒さが厳しい地域では、夜間の冷え込みが原因で、高齢者や持病のある方がヒートショックに陥るリスクが高まります。しかし、室温を一定に保てる高気密・高断熱住宅では、ヒートショックの原因となる温度差が少ないため、血圧の急激な上昇や心臓への負担を軽減できます。結果として、血圧の安定や心臓疾患のリスクが抑えられるため、寒さによる事故も防げるでしょう。

結露による影響

室温が低い住宅では結露が生じやすく、結露はカビの発生を招く原因の一つです。カビの発生により、アレルギー症状や喘息が悪化することもありますが、高気密・高断熱住宅は結露を抑制し、カビの発生リスクを減らすため、呼吸器疾患の予防にもつながります。

2. 計画換気による空気質の向上と健康への影響

高気密住宅においては、計画的な換気システムが重要です。気密性が高いため自然な通気が少なくなりますが、第1種換気システムなどを導入することで、常に新鮮な空気を供給し、二酸化炭素やハウスダスト、PM2.5などの有害物質を排出します。

具体例

従来の住宅で生活していた際、冬場は閉め切って暖房を使うことが多くなり、室内の空気が乾燥し、ホコリやハウスダストが滞留しやすい環境になります。高気密・高断熱住宅で計画換気を導入していると、常に一定量の新鮮な空気が流れるため、アレルギーの原因物質や、建材から出る化学物質(ホルムアルデヒドなど)も除去されやすくなります。結果として、アレルギーや喘息症状が軽減し、空気の質が安定することで、呼吸器系の健康が保たれるでしょう。

換気システムと室内環境の快適性

換気システムにはフィルターが搭載されており、外気中の花粉や微細な粉塵を取り除く機能もあります。たとえば、花粉症のある方が季節の変わり目に苦しむことが多いですが、高気密・高断熱住宅ではこうしたアレルゲンを外部から取り入れずに済むため、家の中で快適に過ごせます。

3. 乾燥対策と湿度のコントロールによる健康への効果

室内環境において、湿度も重要な要素です。高気密・高断熱住宅では湿度管理がしやすく、乾燥や過度な湿気を防ぐため、肌や喉、粘膜の健康維持にも役立ちます。

具体例

冬季は暖房を使うことで、空気が乾燥しやすくなり、肌荒れや喉の乾燥、風邪をひきやすい状況を招きます。しかし、高気密・高断熱住宅で適切に湿度を保つことができれば、乾燥が和らぎ、肌や粘膜の乾燥を防げます。これにより、風邪やインフルエンザなどの感染症リスクも抑えられます。また、湿度が適度に保たれることで、喉や鼻の粘膜が正常に保たれるため、空気中のウイルスやアレルゲンに対する防御機能が向上します。

4. 光熱費の削減と心身の健康

高気密・高断熱住宅は断熱性能が高いため、エアコンや暖房器具の使用頻度が少なく済み、光熱費が抑えられる点も特徴的です。この光熱費削減は家計の負担軽減だけでなく、精神的な安定にもつながります。

具体例

家計に余裕があることが精神的なストレスを減らし、生活全体にゆとりを与えます。特に、子育て中のご家庭や定年退職を控えた方々にとっては、固定費が抑えられる安心感が心身の健康にも良い影響を与えます。また、暖房器具の頻繁な使用を避けられるため、乾燥や電磁波への懸念が少なくなり、全体的に健康的な生活環境が保たれるでしょう。

5. 健康維持に役立つ「パッシブデザイン」との相乗効果

高気密・高断熱住宅は、パッシブデザイン(自然エネルギーの活用を意識した設計)と組み合わせると、さらに健康効果が高まります。たとえば、冬は日射を多く取り入れ、夏は遮光を行う設計をすることで、自然な温度調整ができ、快適性と健康に良い影響を与えます。

具体例

冬季には南向きの窓から日射を取り入れて室温を高め、夏季には庇などで直射日光を遮ることで、エアコンなどの使用を最低限に抑える工夫が施された住宅では、より快適な住環境が整います。このように自然エネルギーを活用した設計により、電気代を抑えつつも室内の温度が安定し、身体に負担が少ない住まいが実現できるのです。

最後に

高気密・高断熱住宅は、単なる住宅性能の向上にとどまらず、住む人の健康を守る大きな役割を担っています。温度差や湿度のコントロールが健康維持に貢献することはもちろん、計画換気により空気中の有害物質を除去し、外部環境の影響を受けにくくすることで、長期的な健康維持が可能となります。また、光熱費の削減による経済的な安心感も、心身の健康を支える一因です。

こうした高気密・高断熱住宅の健康への影響を踏まえた家づくりは、特に子育て世代や高齢の方にとって、生活の質を高め、より安全で快適な住まいを提供する鍵となるでしょう。
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