家づくりの記録コラム

2024.02.22

【一宮の家】屋根を守るエアスペーサー

みなさんこんにちは🐈村田です

 

河合工務店のスタッフは個性豊かで・・・と私が言うのものなんですが、とにかく個性は豊かです。

住宅に関わることが大好きなスタッフが集まっているのですが、

インテリア好きなスタッフ、仕上の納まりをとってもこだわってくれるスタッフ、

「漆喰にしたい」とよく言う漆喰が好きなスタッフ、どんなものにでも意匠性を求めるスタッフ

と、様々な分野でとびぬけてこだわりがあるスタッフがおります。

そんなスタッフみんなだからこそ、どのお家もこだわってつくらせていただいています。

どちらかに偏ってしまうと、

ただ性能の良い家、もしくはただカッコいいだけの家になってしまいそうなので、

うちは非常にいいバランスだなぁと密かに思ってます。

 

性能数値や、建築家の間取りプランだけでなく

お写真に写らないような細かい部分まで、実はこだわってるんです!

 

 

で、そんな中で河合社長と一緒に「性能、性能」と口にしている村田。

(社長から基本的に「性能ねえさん」か「関西のねえさん」と呼ばれています)

今日もちょっとマニアックなお話です。

 

 

雨、風をから守る「屋根」

このお仕事に就いてからというもの、

もはやどの部分?を屋根と呼ぶのか分からなくなってきたのですが・・・

この「屋根」は分解すると層になっています。

河合工務店では上から順番に

・ガルバリウム鋼鈑

・改質アスファルト防水シート

・野地板

・通気垂木

・屋根断熱(ネオマフォーム)

・野地板

・垂木

で構成されています。

 

河合工務店では屋根に通気層を設けており、空気が流れることで、湿気を排出し躯体や断熱性を守ります。

密閉してしまうと逃げ場のない湿気は中で溜まり、

カビてしまったり、断熱材を劣化させてしまったり・・・とあまりよくありません。

そうならないように通気層を設けております。

ちなみに壁も同じ感じです。

 

そんな屋根を、さらに少しでも長持ちするように+αで出来ること、

それが今回の本題「エアスペーサー」です。

 

 

金属屋根材裏面/腐食防止マット

「エアスペーサー」

株式会社ケルン

見た目はこんな感じなんですけど、もじゃもじゃの板で意外と硬いです。

(押しても乗っても割れないくらい硬い)

素材はポリプロピレン・・・?といい科学的にも強い素材らしいです。

こちら断面積の90%が空気層となっており、

屋根材と防水シート上の空気流動を促し結露の防止を期待するものです。

屋根をつくるにあたり、これを入れる位置は

・ガルバリウム鋼鈑

エアスペーサー

・改質アスファルト防水シート

・野地板

・通気垂木

・屋根断熱(ネオマフォーム)

・野地板

・垂木

となります。

 

 

そもそも

「金属屋根と、ルーフィング材の間は何かできるんじゃないか」と河合社長は何年も前から考えていたそうで、

1~2年前くらいには私とそんな話もしていました。

このエアスペーサーのような部材は他にもあったのだけれど、なんだかピンと来なくて

どの商品もう~んと採用には至らなかったのです。

やっぱりどんなものでも新しいものを入れようとすると、価格もそうだけど、施工面では問題が起きないか?を確認しなければなりません。

採用するときには慎重に考えます。

 

 

こちらの部材を知ったきっかけは、ちょうどモデルハウスの上棟後くらいのタイミングで

たまたま会社のポストにこのエアスペーサーのサンプルとパンフレットが届いていました。

「探してたよ、その部材!!」

もう、河合と村田は歓喜。

(リアルに事務所で湧いていたのはこの2人でした。ね・・・社長(笑))

 

すぐに電話して、お見積りを取って発注しました。

初めて使う部材なので、いきなりお客様の家で使うのもなんだしな・・・

ってちょうどいい所にモデルハウスがある!!ってなりました。

ぎりぎりもぎりぎり間に合い、一宮モデルハウスではこちらを採用してます。

 

正直、このエアスペーサーを採用して良かった・・・なんて思うのってきっと何十年も先です。

多分20年後?くらいに初めて使ってみた結果が分かると思うんです。

もしかしたら、いらなかったね・・・なんてことも、

もしかしたらあるかもしれませんね。

物理的に考えるとあったほうが良いと思うんですけど、実際なんとも言えない。見たことないし。

でもやって損は無いと思います。

まぁ経過を見る為にも、ちょうどいい所にモデルがあった!!って感じで採用してみました。

 

 

あ、でも採用する前にはちゃんと、これを送ってくれた会社に問合せをしましたよ!

お電話口で業者さんは

「性能や通気をしっかり考えられている会社さんに向けて、さらに+αのご提案でした・・・」

とのこと。

村田、ニヤニヤ。

「はい、そうなんですよ。うち、性能こだわってるんですよ。」

・・・て、言ってしまったんですよねー(笑)

そんなこと言わない方がカッコ良かったよね、

普通に恥ずかしいよね、今思うと。

 

なんか悪口じゃないけど、「そんなん要らないですよ!」って仰られる会社さんも多いとか・・・

要らない事は無いと思うんだけどね・・・。

 

 

こちらの部材、ドイツでは当たり前なんだとか。

世界的に見てドイツは環境先進国で有名ですが、住宅に関しても性能もトップレベルのお家づくりをされています。

そのドイツではガルバリウム鋼鈑の屋根も多いようで、防水シートとの間には必ずこのような通気部材は使われているのだそう。

ドイツの施主様は引渡し前に、自ら屋根の上に乗り、足で踏んでこの部材を使われているのか確かめることも当たり前だそうで

そして普通にホームセンターでも売っているそうです。

そもそもこのエアスペーサーの販売元ケルンさんは、20年も前からこの部材の存在を知っていたそうです。

 

 

そんなエアスペーサーは日本での採用率は1%以下。

日本の住宅はやっぱりまだまだなんだなぁと思いました。

 

 

高気密高断熱ももちろん大事なんだけど、

そもそも元となる家本体が腐食しては確かに意味がないですよね。

 

こちらの商品を取り扱っている株式会社ケルンさんがパンフレットに

 

 

住まい手の「長く安心して住み続けたい」という思い、そして

作り手の「品質のいい家、施主に喜ばれる家づくりをしたい」

という本質的なニーズにお応えする製品です。

 

 

って書いてて、勝手に共感でしかなかった村田でした。

なんか回し者みたいになってるけど(笑)

でも良いもの布教して悪いことはないと思うんやけどな。

日本の住宅レベルみんなで上げていければいいのになって。

これ以上言うとやばい人になるかな💦

 

と言いつつ、ここまでやんなくてもっていう気持ちも(ちょっとだけ)分からんでもないんです、

お金がかかることだし。

でも知っているのと知らないとでは話が違うと思います。

施主は選択する立場です。

 

家をつくる側の人間として、

家を売る、ご提案する立場、

家づくりアドバイザーとしても。

日々勉強ですね!!

 

 

エアスペーサーのこと詳しく聞きたいとか、採用したいって方がいらっしゃいましたら

是非お問合せ下さい🐈

 

と今日はこの辺で。

 

 

私、猫を2匹飼ってるんですけど

アビシニアンのバロンは、なかなか写真を撮らせてくれなくて

いつも簡単に撮らせてくれる(カメラに逃げないだけ)メインクーンのモニカを投下します。

にゃんにゃんにゃんの日なので🐈

白い靴下なので、ソックスって名前にしようか悩んだこともあったのよ。